コシヒカリ生誕地

 松本公民館は福井県農事試験場(明治33年~昭和40年)の跡地に建っています。
 日本を代表するお米「コシヒカリ」は、ここ松本(旧町屋)で生まれました。
 昭和23年、試験場の石墨慶一郎博士が中心となり、わずか20粒の種もみから新しいお米の開発が始められたのです。
 その年の6月に福井大震災が発生しました。田んぼは地割れし、その後の空梅雨により、多くの田んぼで次々と苗が枯れて大きな被害を受けました。
 しかし、この松本の地が水もちのよい田んぼだったことから、20株の稲は枯れることなく生き残り、品種開発を続けることができました。こうした自然災害を乗り越え、石墨博士の優れた育種技術により昭和31年に奇跡のお米「コシヒカリ」が誕生しました。
 昭和40年に農事試験場は現在の福井市寮町へ移転しました。
 この地松本で生まれた「コシヒカリ」は、その後全国に広まり、昭和54年には栽培面積日本一になりました。
 誕生から約60年経った今も、栽培面積日本一のおいしいお米としてその地位を保ち続けています。
 平成29年9月、福井県によって「コシヒカリ育成の地」の石碑が松本公民館敷地内に設置されました。
 松本公民館では、コシヒカリの生まれたこの地をアピールする為、平成28年より、「コシヒカリ生誕地 米料理コンテスト」を開催しています。毎年、アイディアあふれた料理が披露されています。

▲「コシヒカリ育成の地」石碑。
▲試食する審査員。真剣な眼差しです。
▲グランプリを目指して調理中。